Jacques Lassaigne
from Champagne
ジャック・ラセーニュ
~ 孤高のナチュラル シャンパーニュ ~
エペルネから約80km南に位置するトロワ近郊のMontgueux (モングー) 村。
このあたりの土壌はモンラッシェともよく比較され、シャルドネの銘醸地「コート・デ・ブラン」からこの地区へと南に連なる白亜質の強い土地が続く為「第2のコート・デ・ブラン」と呼ばれます。
モングー村の土壌の特徴は何と言ってもチョークのような白亜質土壌の区画。その為キリっとしたミネラル感と引き締まった味わいが生まれ、もう一つの特徴はコート・デ・ブランよりも高い熟度ということ。コート・デ・ブランよりも南に位置し、南東向きという日照に優れた条件がぶどうの熟度を高め、出来上がったシャンパーニュに、より多くのボリューム感を与えます。
モングー村は日本ワインとゆかりのある場所でもあります。明治時代に政府の命を受け、勝沼より2人の青年が渡仏し、この村の農学者かつ苗木商であるシャルル・バルテ氏の元でぶどう栽培、ワイン醸造を学び、モングー村中央にあるクロ・サン・ソフィの区画の苗木を100本日本に持ち帰り、勝沼においてぶどう栽培を始めました。
「クロ・サン・ソフィ」のラベルには、日本ワイン発展の最大の協力者であるシャルル・バルテ氏が勲章を授与された御礼にと明治天皇へ贈った菊の花「みかど」が描かれています。
エマニュエル・ラセーニュは1999年にこのドメーヌを父から引き継ぎ、有機栽培とビオディナミに転換。 白亜質土壌に適したシャルドネにより、テロワールを表現したブルゴーニュ的なシャンパーニュ造りを目指しています。
【蔵の特徴】
・ロゼ以外は、シャルドネ100%の「ブラン・ド・ブラン」。ラベル上には、あえて大きくは表示していませんが、この地区の「テロワール」を余すところ無く発揮してくれるシャルドネをこよなく愛しています。
・細やかな泡立ちの秘密:一般的な温度よりも約2℃低い地下カーヴでゆっくり瓶内発酵を行うことによって、極めて細かく溶け込んだ泡が出来上がります。
・毎年「ヴィンテージ シャンパーニュ」を造り、熟成の経過を研究。また、シャトーシャロンのヴァンジョーヌに使っていた樽や、ニーポートの樽、シェリー樽などを使用し
熟成させたものや、ガヌヴァのヴァンジョーヌの澱と醸したキュヴェなどを造ったりと毎年新しい事に挑戦。その探求心はつきません。
【栽培】
有機栽培 / ビオディナミ栽培。
【醸造】
ぶどう由来のデリケートなアロマを失わないように、次の点に注意しています。
・醸造・熟成中はポンプを極力使わない。
・亜硫酸を使わない ⇒ 一般的なシャンパーニュ造りでは醸造中のいろいろな過程で亜硫酸を加えますが、そのせいでぶどう本来の香りを無くなってしまいます。
・ドサ―ジュをしない ⇒ ドサ―ジュ・ゼロのエクストラ・ブリュット。この蔵では「門出のリキュール」の時には添加しません。シャンパーニュ南部のモングー村のシャルドネの熟度は高く、エク ストラ・ブリュットでもぶどう本来の甘味を感じます。
・清澄作業をしない。⇒ワイン造りはノンコラージュ、ノンフィルター。ワインは収穫年のワインを主体 (60~70%) にして、前年のリザーヴワインを30~40%ブレンドします。




「コカール」と呼ば れる伝統的な垂直式圧搾機。


カーヴ内から見ることのできる、白亜質 (チョーク質) 土壌。
水分を含み、しっとりとしています。
乾燥、暑さに強くフレッシュ感、華やかな アロマ、
ヨード感 (塩気) を与えてくれます。
ランスでもエペルネでも無く、シャンパーニュ地方南部トロワの東にあるモングー村の白亜質土壌で造られるブラン・ド・ブラン。
王様や貴族の為のシャンパーニュでは無く、型にはまらないフリージャズスタイルのシャンパーニュ造りを貫くエマニュエル・ラセーニュ。
伝統に縛られない、流行に流されない、ただテロワールを表現するシャンパーニュ造りを目指す、まさに孤高のナチュラルシャンパーニュと言えます。
②モングーと日本の繋がり「日本ワイン発祥となるモングー村 クロ・サン・ソフィ」
③エマニュエルのシャンパーニュ造りの哲学
①モングー村のテロワール「第2のコート・デ・ブラン」
ステンレスタンク。
横長のため、オ リとの接触が多くなります。

Vignes de Montgueux Extra B de B - ヴィーニュ・ド・モングー・エクストラ・ブラン・ド・ブラン -
シャルドネ
7~9区画をブレンド。ドサージュ無し。
(La Voie Creuse :15% Le Cotet Bas:14% Tailles :14% Clos Sainte-Sophie :9% Le Cotet VV:6% Grande Côte:3% Crot Rouge :3% Bouilleratte :1% その他:35%)

Vignes de Montgueux Rose - ヴィーニュ・ド・モングー・ロゼ -
シャルドネ 85% ピノ・ノワール 15%
ドサージュ無し。
NEW!!

Cuvée Le Cotet - キュヴェ・ル・コテ -
シャルドネ
区画:Le Cotet 100%
(2021年:ステンレスタンク62%、2020年:木樽28% 2002~2019年:ソレラシステム10%)
ドサージュ無し。
NEW!!

Blanc de Blancs Millésime 2016 - ブラン・ド・ブラン・ミレジメ -
シャルドネ
区画:Le Cotet (40%) Les Paluets (40%) Haut Revers du Chutat (20%)
ドサージュ無し。
NEW!!

Clos Sainte Sophie, Blanc de Blancs - クロ・サン・ソフィー・ブラン・ド・ブラン・ミレジメ -
シャルドネ (2018年 コニャック ヴァン・ジョーヌ ブルゴーニュの古樽)
区画:Clos Ste Sophie 100% (南西向き)
ドサージュ無し。
NEW!!

Grain de Beauté, Clos Sainte Sophie - グラン・ド・ボーテ・クロ・サン・ソフィー -
シャルドネ
区画:Clos Ste Sophie 100%
500リットルの木樽に44ヶ月間シュールリー熟成。ドサージュ無し。
「Grain de Beauté」とは「ほくろ」の事。顔にあるほくろは、時に魅力として、時に欠点として見られることがあります。
シャンパーニュとしては珍しく、瓶内二次発酵の前に長期熟成が行われているので、それが長所とも欠点ともとらえられる為。
NEW!!

Clos Sainte Sophie, Rosé de Saignée -クロ・サン・ソフィー・ロゼ・ド・セニエ -
ピノ・ノワール
区画:Clos Ste Sophie 100%
除梗、足で破砕。3~4日間のマセラシオン。セニエした果汁を木樽にて発酵・熟成。
ドザージュ無。
NEW!!

Autour de Minuit -オトゥール・ド・ミニュイ -
ピノ・ノワール
区画:Chères Vignes 100%
6樽の内、2樽はガヌヴァのヴァン・ジョーヌ樽、4樽は木樽にてそれぞれ32ヶ月熟成。ドザージュ無し。
キュヴェ名は、ジャズの名曲「 Round Midnight 」をフランス語にしたもの。
まるで発泡性のヴァン・ジョーヌのような個性的な味わいのシャンパーニュ。
NEW!!

Sauvage Rosé -ソヴァージュ・ロゼ -
シャルドネ (全房) ピノ・ムニエ (全房) ピノ・ノワール (除梗)
区画:Clos Ste Sophie 100%
タンクで足で破砕のうえ、8日間のマセラシオン。JL Dutraive のボジョレ (ガメイ )の木樽 + Ganevat のヴァン・ジョーヌの木樽。
ドサージュ無し。
野性的という意味で、SO2無しでマセラシオンしたナチュラルなキュヴェ。
2018年はシャルドネとピノ・ノワール、2019年はシャルドネとピノ・ムニエ。
NEW!!

Coteaux Champenois Blanc -コトー・シャンプノワ・ブラン -
シャルドネ
区画:Haut Revers du Chutat
228リットルの木樽で醸造・22ヶ月間熟成。
NEW!!

Coteaux Champenois Rouge -コトー・シャンプノワ・ルージュ -
ピノ・ノワール 88% ピノ・ムニエ 12% (70%除梗 30%全房)
区画:Chères Vignes
足で破砕のうえ、軽いピジャージュを1週間、その後1週間のマセラシオン。
228リットルの木樽で醸造・11ヶ月間熟成。



